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July 2020

高分解能共焦点ラマンイメージングによるグラフェンの微細構造の観察

ラマンイメージングは​​、2D材料のひずみ、ドーピング、欠陥といった品質評価のための非破壊的手法であり、層数の判断も可能です。これらの2つの広領域ラマン像は、CVD成長させたグラフェン薄片の欠陥密度(上)と、ひずみ領域(下)を高い空間分解能(100nm/画素)で可視化します。これらは、532 nm励起レーザーとフォーカストラッキング機能TrueSurfaceを備えた完全自動化ラマン顕微鏡alpha300 apyronにより取得されました。

上のラマン像は、取得したラマンスペクトルのDバンド強度により色分けされています。Dバンド強度は、炭素格子の欠陥密度に依存するため、結晶の欠陥を可視化しています。観察された微細構造の幅は、532 nmのレーザー励起で達成可能な回折限界の横方向分解能とほぼ同じであり、本ラマン顕微鏡が高性能であることを示しています。

下のラマン像は、擬フォークト関数で算定された2Dバンドのピークシフトに応じて色分けされています。2Dバンドのピークのシフトは局所的なひずみにより、また確率は低いですが、ドーピングによっても影響を受けるため、このラマン像は、局所的なひずみ/ドーピングによる効果を可視化しています。

これらの例は、革新的高感度なシステムにより、ラマンイメージングだけでグラフェンの結晶特性の細部観察が可能であることを示しています。

 

CVD成長させたグラフェンの高分解能ラマン像(100 nm/画素)。上:Dバンドのピーク強度のラマン像。結晶欠陥を可視化しています。下:2Dバンドのピークシフトのラマン像。局所的なひずみ/ドーピングによる効果を可視化しています。